青森県・十和田市へぶらりと

十和田市にある「南部裂織保存会」へ行ってきました。

青森県南部地方に伝わる伝統的な織物で、使い古した布を細く裂いて緯(ぬき:横糸)に、木綿糸を経糸(たて糸)にして織り上げるものを裂織(さきおり)と言います。

綿を生産できなかった雪国では、麻よりも暖かい木綿は貴重なものでした。そのため、使い古した木綿生地を細く裂いて織り直すことで、こたつ掛けや夜着、仕事着、帯など、一片も無駄にすることなくさまざまな日用品へと再利用してきました。

その裂織の伝承と普及の成果として開催された「創立40周年記念 タペストリー200枚展」へ訪れました。

会場には、さまざまな柄や色彩を持つ作品の数々がずらりと並び、プリントでは表現できない、緻密でありながら大胆な織り模様の一つひとつに驚かされます。

道の駅の敷地内にある施設で開催されており、屋外では道の駅15周年記念の大道芸やコンサートイベントも催され、多くの人で賑わっていました。

★じゅねくしもち
「じゅね」とはエゴマのこと。

冷夏に見舞われた南部地方では貴重な雑穀であり、エゴマを炒って味噌とあえた「じゅね味噌」として食されてきました。

その「じゅね味噌」を、そば粉や小麦粉でつくる「串もち」にたっぷりと塗り、香ばしく焼き上げた郷土料理が「じゅねくしもち」です。

とても香りが良く、ほどよい甘さの味噌が口に広がり、温かさも相まって肌寒い青森のこの日には格別の味わいでした。

思わず2本もいただいてしまいました。

中部地方の「五平餅」のような存在なのかもしれません。

★青森県・弘前市へ
夕暮れにたどり着いたため、弘前城へ入ることはできず、後日あらためて訪れることにしました。

現在、天守は石垣が外側へ膨らんだことによる修理のため、2015年にいったん本来の位置から別の場所へ移設されています。

本来あるべき場所とは異なる場所に建つ天守は、四方を平地に囲まれているため、かつて城郭の一部として存在した時のような守りの構えや威厳が薄れ、少し寂しげに佇んでいるようにも感じられます。

★ポテトグラタン
お店の入り口には、誇らしげに「ポテト料理」と書かれた立て看板が置かれた喫茶店で夕食です。

注文したのは「ポテトグラタン」。

ほくほくのポテトを敷き詰め、その上にエビ・ホタテ・アサリ・イカなどの海鮮、ホワイトソース、こんがり焼けたチーズが重なった一品は、古風で趣のある喫茶店からは想像できないほど、予想を超える味わいでした。

ほどよく濃厚なソースの下には、たくさんの海鮮が隠れており、その旨味がうれしいです。飽きることなく、最後の一口まで美味しくいただきました。

気さくなマスターからは、そのまま青森観光の巡り方やおすすめの場所、地元ならではの裏話などを3時間ほど聞かせていただき、とても有意義な夕食の時間となりました。

さらに「ねりごみ」という郷土料理で、さつまいもに甘みを加えてとろみをつけた一品もいただきました。

さつまいも好きにはたまらない、最高の味わいです。

写真・文 / ミゾグチ ジュン

写真と、旅と、何か。
巡り会う瞬きを求め、
いつものカメラを手に、旅に出る。

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